今回は初めて、京都大学の芦生研究林でのフィールドワークに参加しました。デザイン学プログラムのPBL・FBLの1つで、スタッフ側として指導教員に同行しました。森林を歩いたり、地元の関係者5名にインタビュー調査をしたりしました。私は特に、インタビューの質問項目や内容整理のためのディスカッションでファシリテーションをする役割でした。ただ、実際には参加学生の皆さんが積極的に活動してファシリも彼らがメインで行ってくれたので、私はそれほど介入の必要はありませんでした。
せっかくなので芦生研究林について。芦生研究林は、1921 年学術研究と実地演習 を目的として設置され、95 年の長きにわたって森林科学の研究と教育に利用されてきました。4,000ha を超える研究林は、京都市の北約 35km にあり、由良川の 源流域に位置します。気候区分は日本海型と太平洋型の移行帯、植生区分は暖温帯林と冷温帯林の移行帯に当たるため、植物の多様性があり、貴重な研究教育資源です。詳細は下記のホームページをごらんください。
http://fserc.kyoto-u.ac.jp/asiu/
芦生研究林の課題として、近年、学外の入林・利用者が増え、また、先頃国定公園の指定をうけるに至り、旧来の大学の研究教育のみに特化した研究林管理・運営体制では対応できない状況になりつつあります。今回、インタビュー等の現状調査を踏まえて、ヨソモノ・ワカモノである学生がどのような方向性をデザインするのか、最終成果物をとても楽しみです。