今回はかつて大変お世話になった日本経営協会関西本部様にて、講師・研修内容説明会に登壇させていただきました。自治体等の人事研修担当の方々を対象にした年末恒例のイベントです。私自身大変よく知っている方々、研修のプロの方々がおられる中での発表はとても身が引き締まりました。

今回の私のテーマは、「政策形成のための企画力アップ」です。この企画力プログラムは最大3日間コースなのですが、そのうち主要パートである「深く考える編」にフォーカスしました。とはいえ持ち時間は1時間なので、ポイントを絞ってお話しました。そのうち2つの問題意識についてご紹介します。

企画とは何でしょうか?
みなさんが「仕事後にひとりで晩御飯に何を食べるか」を考えるときと、「打合せ後にお客様と晩御飯に何を食べるか」を考えるとき、何か違うでしょうか?晩御飯何を食べるかは立派な企画です。後者の場合、決して自分が好き勝手に決めていい訳ではありません。お客様の状況や嗜好、会社との関係などいろいろと考慮して決めないといけません。同じように、実は「組織内」で企画する際は、自分の好きに決めていい訳ではありません。組織の戦略や資源などを考慮する必要があります。特に自治体現場で企画業務をされる方々は、様々な制約条件の中でバランス感覚を取りながら日々仕事をされています。にもかかわらず、一般的に企画力研修というと、ブレインストーミングやKJ法、問題解決フレームなどテクニックに走りがちです(もちろん、このようなテーマも引き受けます)。その前に踏まえておくべき「組織内企画の大前提」があるのではないでしょうか・・・

経営資源といえば何でしょうか?
「ひと・もの・かね」です。ちなみに他にありますか?これ以外には「情報」「時間」「ブランド」など無形資源や情報的資源と呼ばれるものがあり、近年では重要性が増しています。特に「情報と時間」の捉え方は、実は今回の「企画力」とも密接に関係しています。みなさんは「とにかく情報をたくさん集めて、時間をかけて議論して、ようやく結論を出す」という企画方法を取っていませんか?情報は時間とともに陳腐化しますし、やってみて得られる情報もたくさんあります・・・

1時間の中では問題意識を中心にお話ししましたが、実際の企画力をテーマにした研修やセミナーでは、「組織内企画の大前提」と「情報と時間の関係」は最初にお話しするようにしています。そのあとに、その問題解決のためのロジカルシンキングの思考や技術へと具体的に進めていきます。今回ご参加いただいた人事研修担当者の皆様にとってお役に立つ内容となっていれば嬉しいです。このセミナーをご準備くださった日本経営協会関西本部の皆さまに感謝いたします。ありがとうございました。

講師・研修内容説明会の概要は下記ホームページにあります。
http://www.noma-front.com/shop/seminar/seminardetail.aspx?seminar=60004770&mikey=ffcd7195-bbd9-4e80-a772-783ce9a1a573&p=&ps=

ws0056 201512「講師・研修内容説明会」(1日間・日本経営協会様)1