3週連続ワークショップ授業も今回で最終回です。
この授業では、ワークショップの体験的学習と題して、ワークショップをワークショップで学ぼうというものです。第3回目は「デザイン思考とワークショップ」です。デザイン思考は、スタンフォードデザインスクールやIDEOを中心に世界の企業や大学など様々な領域で活用されています。いわば「流行りもの」です。授業では簡単なデザイン思考を使ったデザイン体験に加え、デザイン思考とワークショップの関わりをお話しました。デザイン思考の醍醐味のひとつがラピッドプロトタイプです。つまり、早い段階でプロトタイプ(試作品)をつくり試してみることです。言い換えれば、議論や情報取得に時間をかけすぎるのではなく、限られた資源の中で、いったん完成や結論まで一回りしようというコンセプトです。ワークショップも同様の特性を持っています。講義でインプットするのではなく、一旦自分ごとで一回りして自分なりの完成や結論にもっていきます。(拙書では「ぐるっと一回り」と呼んでいます)
なお、今回のプロトタイプとして、最終アイデアを各自が画用紙にクレヨンで絵を描いてもらいました。90分という限られた時間でしたが、なんとかデザイン思考で一回りする感覚は持って帰ってもらえたと思います。
京大経営管理大学院での3週連続のワークショップ授業も無事終了しました。本当は90分を3回するよりも1日間でやったほうが良い内容なのですが、参加者の皆さんがしっかりついてきてくださったのでそれほど違和感なくできたと思います。
先月の出版ワークショップと今回の授業のおかげで、ワークショップデザインを学ぶためのコンテンツもまとまってきました。そろそろこれを1〜2日プログラムとしてどこかでやる機会を持ちたいところです。