今回はメンバーとしてワークショップに参加しました。結果として私のチームは、“Best Collaborative Work”, ”Best Presentation”という2つの賞をいただきました。互いに第二言語である英語を駆使してコミュニケーションを図った成果だと思います。詳細は下記のホームページにありますので、チームの具体的な活動や、私自身の気づきについて書きたいと思います。

今回は、ランタオ島〜香港島、九龍半島のフィールドワークを中心に、とにかく街を歩き回りました。その際に、Resource、Lack、Idea、Memosという4つの視点から、気づきをマップに記述しながらまち歩きを行いました。このアプローチは、「①具体→②抽象→③具体」というシンプルな構成です。つまり、①フィールドワークで得た具体的事象を収集し、②カテゴリー化とメタキーワードの抽出を行い、③それらを踏まえた上での具体的なアイデアやプランの作成、という流れです。
最初に、参加者として振り返ると、当初は互いに第2言語である英語を使うことからコミュニケーションが取りづらいのではと思っていました。しかし、実際には第2言語であるが故に言葉以外の手段を駆使しながら心理的にも歩み寄り、よりチームの一体感が醸成されたと感じました。もちろん「日本人同士のワークショップであればもっと深い議論になった」という意見や、「もっと時間があればいい提案ができた」という意見も、散見されます。しかし、私は「言語の壁」と「4日間という時間」は、そもそもの前提条件であったと思います。その前提の中で諦めずどこまで議論できたかが、様々な現場で活躍できるデザイン人材として必要なマインドであると感じました。
次に、ワークショップを客観的に振り返ると、ワークショップは決して万能なメソッドやアプローチではありません。必ず前提条件があることから、アウトプットはその条件下での試作品であり仮提案となります。しかし、1時間であろうが4日であろうがとにかくサイクルを回し一度完成させてみることが、ワークショップの面白い点なのだと改めて感じました。
最後に、全体を通じて、普段の研究活動を離れた環境でワークショップに参加することは様々なインスピレーションを与えてくれました。今後も積極的にデザインの場に参加したいと思います。今回は貴重な機会と時間をいただきありがとうございました。

詳しい内容は京都大学デザインスクールにアップされていますのでご覧ください。
http://www.design.kyoto-u.ac.jp/activities/forthcoming/5417/